ライブスペクタクルナルト~暁の調べ~2019 感想
11/8 ソワレ
ライブスペクタクル「NARUTO-ナルト-」〜暁の調べ〜
を見てきました!
大好きなうちは兄弟や暁がメインの舞台、ずっと楽しみにしておりました。
初見の感想を記録しておきたいと思います。
※ネタバレ・長い・割と個人的な感想が多いです。
まず
全体の感想
素直に良かった。
すげえ格好良かった。
2.5次元ミュージカルは実は初めて見ました✨いやーーーテンポが良くて楽しいですね。
今回観て、ミュージカルの良さはメタ表現ができること、そしてデュエット!合唱!これだと思った。
複数の人物の思惑が絡み合ってハーモニーを作りだすの格好いいよ〜〜〜!
これは兄弟のような同じことについての思いが共鳴するのも素敵だし、「目的は」のように全く別の場所にいる人たちがリンクするのも、漫画で言う、
追うべきは「うちはイタチ」byナルトとサスケ
展開みたいな熱さがありますよね。
目が足りねえよー。広視野双眼鏡が欲しいと思った。なんならレンズもないやつ。生で見たいしかし表情をドアップで見たいだがしかし舞台上全部見たい。
全体に、歌舞伎版ではわかりやすさを重視していたようでしたが、舞台は話を知ってる人向けに繊細な感情表現や解釈見せるのを中心に描かれていた印象ですね。
(後述するのですが、舞台ではナルトとサスケの和解まで描かれないのにカーテンコールでハグしたりしますしね)
キャラクターの性格や姿も繊細な印象が強い。
以下は
各シーンについて
・オープニングすげえ格好いい。序盤のキャスト勢ぞろいでの歌唱、これだけで来て良かったと思った。
・綱手様格好いい。彼女は一人で出てきて堂々と歌うことが多くてとても威厳があった。胸の再現度……。
・大蛇丸の歌がすごい。ちゃんとあの男?女?というサスケくぅんボイスでありながら、ものすごく耳心地の良い響く声で、圧倒的歌唱力。宝塚ってこんなすげえんだ……。一緒に行った方ととずば抜けていたねという話になりました。
原作では大蛇丸イチオシという訳ではないんだけどこの方の大蛇丸はずっと見ていたくなった……。役者さんの力を見ましたね……。
美しマルだったんですけど、あの なに サスケの体を欲しがる気持ち悪さも健在でした。
彼絡みの所だと蛇の演出が面白かった…!幻想的✨生々しかった歌舞伎ともまた違いますね。
・あと二人、歌がツボだった方がいまして
・一人目がヤマト隊長。優男に見えるのに低い良い声をしていてギャップ〜!!歌もそのままの綺麗なイケボ。惚れざるをえない。体格から骨格から顔もイケメンでしたね。
まさかのあの怖い顔見られるとは笑 スクリーンに大写しになったのは笑いました。ナルトがガチで怯えていた笑
・もう一人がペイン。
リーダーらしく、低く迫力ある歌い方でまさに悪役のボスという感じ。ヒールというだけじゃなく何やら内面に抱え思慮深そうなのも伝わってくる……。
彼が「戦争を支配する」といった台詞を歌っていたの本当に切実さが感じられて泣けました。「世界征服」じゃないんですよ。よくぞこの台詞を……。
暁が記号としての悪、じゃなかったところは私は歌舞伎より一層好きですかね。
あーーーーペイン好きだ。
・サイ
可愛い!長身、細身、透き通った淡々とした声。読んでるイメージまんまの美少年で、あれこの方そのままアニメに出てきてたっけ???となった。
口が悪いのも相変わらず。
彼は本当に原作に近い、という印象で、後述するある人のように感情をより大きく描いてはいなかったんだけどこれはこれで心に沁みましたね…。
静かな曲に入るところ、透き通った声が似合って似合ってしかもリアルタイムで絵本の最後のページが描かれていくし、泣けた。
同じ場面中でコミカルなシーンと切ないシーンが共存してたりするんだけど、全然違和感がなくて逆にそれが引き立てていて上手いなあ。
あの短時間にサイらしさが余すとこなくぎゅっと詰まっていたなと思いました。
超獣戯画もあんなふうに舞台上で動くとは!見ていて楽しかった!
・新生7班もわちゃわちゃ感やサスケや大切なものの存在を感じさせるやりとりがまんまだった。よくぞあの短時間で(2回目)
サクラちゃんのしゃーんなろー🤛見られたの楽しかったなー!無駄ないパンチのフォームが格好いい、キレッキレ。
・ナルトが3次元になると印象が変わるな〜と誰よりも思った。悪い意味じゃないです。なんというかすごく、快活さも闇も持った「人間」だった。笑い方も、泣き方も。主人公ってある意味記号として見がちなので一人の人として見ると重くて、結構、なんだ、知人が泣いてるのを見るような苦しさがあった。
彼とサスケの関係も良いなと再認識しましたね。むしろ舞台でより好きになったかも。
その"明るいフィルター"みたいなのが無くなったからかと思うんですが、彼の言動そのものがはっきり見えて、あ、この子のサスケへの思い半端じゃない(直接的に一番近い言葉を言うと「異常」だ)わ…。と思った。
脚もげても噛み殺すし首もげても睨み殺すって何!?怖いよ!
ナルトにハマる方はこの辺も魅力だったりするのかな〜と想像したり。
怖いといえば九尾をプロジェクションマッピングで描いていたのすごい。あんな動きが3次元で表現できるんだ。体内から呼びかけてくるシーンは赤い影像に水底から喋りかけてくるような音で、怖さを感じさせた。それを見るとあの九尾が意思のあるやつで、後に和解するのはすごいと思わされる。
後は何のシーンだったか覚えていないけど、途中ピースしながらぴょんぴょん跳ねて登場した時とても可愛かった☺️
・サスケがあの喋り方やちょっと丸い感じの声、ぽいなあーーーアニメより一層擦れているというか、絶望しきって本当に復讐が全てなんだろうなという言動をしていました。
気だるげというか何もかも心底どうでもいい、というようなぶっきらぼうな喋り方をしていた。悲しくもそこが魅力だ。
里を抜けた不良という印象も強くてぐっときましたね。
前半の、イタチの何も読み取れない声とはまた違った声の起伏の少なさが、後の爆発に生きてきてたまりませんでした……。
・蛇めっちゃ良い!まんま!
水月が可愛い顔して体格良いのもとてもらしいですね。彼の首切り包丁の構え方めっちゃ様になってるーーー格好良い!可愛い!
重吾の男…いや女…の下りもしっかりみられて良かった!腕が再現されていてガン見してしまった。
サスケもそうなんですが、顔の呪印が突然現れたように見えましたが、あれってどうなっているんでしょうね。気のせいで、初めからあったのかしら。
香燐ちゃんめっちゃ可愛いな。すごく美少女なのに言動が原作のそれ。サスケの前とそれ以外でのギャップよ……。腰の動きがセクシーだった…。
・デイダラもまんっまでしたね!彼は喋り方も立ち居振る舞いも「らしい」。
あの芸術に信念を掛けていて命を張れるほどのプライド、そして生き様、改めて格好良かったです。
彼を演じてくださったry⭐︎さんは以前、好きな作品である魔王JRにも中性的な殺し屋役で出てらして。知ったときは嬉しかった〜!
やはり可愛らしい中性的な外見でいて、戦闘派の子似合うなあというのと、前作では台詞が少なかったので演技も素晴らしいんだなあと思わされました。
・他暁メンバーも再現度たっかかったですね……!ビジュアルがすごい。ペインが大人の体格だったり鬼鮫がずば抜けて大きかったり体格差も結構近いような。どの人も素晴らしかったので、欲を言うなら勢ぞろいした所が見てみたい!
うちは兄弟出てきてからの各シーンについて
こっから細かいよ!
・お体に障りますよ、やってくれましたね!雨の演出が良いなあ!結構離れた位置に居たのと、イタチが空を見上げておらず正面を見て佇んでいたのが印象的。これは落ち込んで見えるかもしれない。
舞台イタチは声高め&よく張っているイメージだったんですが、ここは思った以上に感情の起伏のない平坦な声(サイより起伏がない)だなと思いました。
・イタチの演技にはこの辺りから引き込まれました。個人的には、原作に似せてなぞると言うよりはナルト同様、「役者さんが解釈したイタチを演じられてる」印象だったのですが、一度イタチに見えるとどんどんらしく見えてくる。
・待っていました兄弟戦。すげー雰囲気ある。
舞台上で二人があちらこちらへ動くので、ここが目が足りない、の代表シーンです。
ここ以降正直全体像追えていないので次回は全体も見たい。
舞台に合わせて負傷箇所、体勢など少しずつ変わっていましたね。椅子に座ったイタチにサスケが刀を刺すシーン、椅子が後ろ向きだったのが死角使った描き方で、なるほどと思った。
イタチがサスケ上から足蹴にしてるのらしいなあ。しっかり実力差があるのを感じさせる二人でした。
サスケの千鳥の演出、デイダラの爆発同様目に楽しいな。
イタチが万華鏡写輪眼の秘密を話す所、全く起伏のない静かな声から徐々にヒートアップして大声張るところまで移り変わりが鮮やか。何考えてんのか全然わかんない。こう思わせるところイタチだなぁ。
ヒャッヒャッヒャ!みたいなもろ悪役!という笑い方をしたり、前屈姿勢で頭を垂れたままの演説をしたり、かなり狂人じみている。
推しているのとは関係なく、ぶっ飛んでいるので見ていて飽きませんでした。笑
初演を見られた方が、舞台のイタチは良い意味で気持ち悪いと仰っていたのに納得しました。
あとサスケの背後にぴたっとくっついて体を触るの艶っぽい描き方で驚いたけど艶っぽい中でやはり気持ち悪さありますね。悪役ーーー!という感じで良い。利己心で身体を狙う感じが大蛇丸っぽいのだ。事実サスケにはそう見えていたのだろうな。
・幻術のかけあい完全再現!二人とも相当息切らしている時にゼイゼイと言うよりヒューヒュー言っていて本当に体にダメージ来ていそう……。
・雷鳴と共に散れ聞けて良かったーーー雷の映像がすごいな。
その直前のイタチが、倒れた所から手の力で上体起こしてるような体勢で力なく見えるんだけどそっから出てくる声が全く変わらずで怖いよね。
・「やったか」からサスケが目を奪われそうになる所までのイタチ。ここが少し原作と印象の違いを感じた箇所。原作ではドス聞いた声出して、咳き込みながらも近づいていってたけど、舞台は淡々として静か。無音でその場に倒れ伏す、立ち上がる、崩れ落ちる、を繰り返し、ボロボロというより弱っている風に見える。今にも死にそうというより消えそうな雰囲気があって、聞いていたように儚い。
・そしてデコトンの後。原作じゃサスケの横を素通りし倒れていましたが舞台ではサスケにもたれ掛かる。
その時に上半身を寄せて静止する時間が数秒。片腕をサスケの方に寄せ抱きしめているように見えました。
………。
ヒュッと一瞬息が止まりましたよリアルに!キャーっと言える余裕はなかった。
意識があるかも危ういタイミングなので本人に聞かないと何とも言えないけれどこれは本当に「抱きしめている」演出に見えた。見られた皆さま、どう思いますか……。
・イタチの真実をマダラに聞かされるシーン。原作に忠実で重い。サスケ辛いよなあ、、
真実の下りはプロジェクションマッピング使うのですね✨イタチが荒野に立つ比喩?良いなあ。
・そして兄弟デュエット
暁の調べを知った日から、これが何より聞きたかった。
念願叶いました。ありがとうございます。
兄の歌声、口調が静かなのは真相判明前と変わらないんだけど、今度は細く優しい……。
そこから引き継ぐようにサスケが歌うのですがこちらは激しく、咽ぶような歌い方から心情が痛いほど伝わってきて苦しい。
ハモる時の盛り上がりもなーーー
とても良かった。言葉にならない。
お前の超えるべき壁として俺は あり続けるの間に優しげな「お前と共に」の囁き、初演の時はあったかしら……?記憶が定かで無いけれど、もし足されたのなら、大事なセリフですものね。
ここまで、切ない、泣ける、美しい兄弟愛だと感動して見ておりました。
個人的に問題だったのはこの後のシーン。
良い意味ですが、感情の揺らがされ方が大きく変わって、こっから終わりまで
《 吐きそう(しんどい) !!!》の一言
あのですね……
・許せサスケ、これで最後だの声が震えていた
・ナルトとの会話で元気のない切羽詰まった震え声で話していた
何か所かあった気がするけど特に「もしサスケが木の葉を襲ったらどうする?」のあたり。
のですよ。
うちはイタチが泣きかけている??(タイトル)
(死)
え、
ええーーーーーーーー
そう来たか。そっか……………。😭
後ね、
・「大事な用があるんだ」で 本当に 嬉しそうに 儚げに微笑んでいた。
おそらく、しおらしい、とかセンチメンタルとかそういう言葉で表される描写。
この解釈が意外でしんどかった。
書き出していてなお意外すぎて、幻覚を見ていたのかどうかわかんねえや主観混ざってたら教えてください…………。
(感情を示すイタチ好きですよ。見たかったシーンでしたよ。ありがとうございますありがとうございます。
想像した事もあるし原作と照らした時、あり得なくはないと思う。想定外ではなかった。
けどしんっっど!!!
この演出は感想が分かれたようなので、感じたことを書いておこうと思う
まずはとても好き。
ただなんというか振り返ったらそうなる感情抱えてるの解釈違いではなかったんだけど、あえて原作は違うだろう、となぜか思い込んでいた解釈だった。同じように考えていた人は多いのではないかとも思っている。
だから今、舞台そのものというよりは、そういう解釈が公式により書かれ公開された事実に動揺していますね。切ないを通り越してとてもつらい。これをどう受け取りこの感情をどう消化しようか悶々中)
「これで最後だ」は原作でも、どういう意図なのか気になる台詞ですが、ニュアンスにより意味が変わりそうですね。この感じだとサスケへの懺悔や達成を前にして色々溢れた感じなんだろうか。
ナルトとのやり取りがあの演技だった意図はもっと気になる。知りたい……。
ナルトがイタチにサスケを託そうと思われ、「もう心配しなくていい」としっかり気持ちを汲んで継ぎ、彼もできなかった「どちらも守る」事を成す、という先を見越したメタ演出かなと個人的には思いました。
こう書いてるけれど見た当時は>>>>死ぬ😭<<<<<しか頭になかったんで今やっとここまで冷静になれました(…なれているといいな)
話を戻します。
・兄弟対決の後はサスケが木の葉を潰すと決意し、ナルトが絶対にサスケを連れ戻すと決意したところで終了。
本当にサスケの泣き声辛え…写輪眼は時々大写しになる演出があったんですが、万華鏡が開くプロジェクションマッピングでの演出も良かったな……。原作では怒涛の身の翻しに見えたんだけど、サスケの演技がすごいので、その意思の変遷がとてもわかりやすく自然と納得させられた。
怒りだろうか強い意思を表すような赤いライト迫力大で良かったな…。
ナルトも「やっとできた繋がり」「サスケへの執着」「イタチとの問答」がたっぷり書かれた上でのクライマックスだったので説得力大で熱かった……。
エンディング
本編と変わって、楽しげに皆で手拍子しながら歌う可愛いエンディング。
FLOWさんの「光追いかけて」という曲らしい。
歌詞
http://www.kasi-time.com/item-76860.html
とても素敵だった。でもちょっと突っ込ませて欲しい。
"幼い頃 ただ手を伸ばすだけで 掴めそうだった星空も 今じゃもう 遥か遠くで知らんぷり"
大人組になぜそこのソロを歌わせた??
"そうして大人になったのかな"
ってなぜペインとイタチ2人に歌わせる?????
時代に翻弄されて子供の頃の希望を諦めて大人にならざるを得なかった2人をよ……。殺す気か😭?
カーテンコール
トビとデイダラが何やら話しているようだったりわっちゃわっちゃしていて可愛い。この舞台でトビって可愛いんだな〜と気づきました。
あと全員でお辞儀するところ、鬼鮫とペインだけ浅くお辞儀していて、鮫肌しょっていてできない鬼鮫に隣のペインが合わせてたのかなと可愛かった☺️
2回目で兄弟がハグしてくれましたよ〜〜〜!!カーテンコールですることは日替わりらしいと聞いていたので、見られて感激……!
イタチが指先で手招き→サスケとイタチが(確か互いに)歩み寄る→ハグ→それを見たナルトに兄弟が腕を広げる(確か)→駆け寄るナルト→直前でふいっと身を翻し退場するイタチ→ナルト唖然。泣きつくようにサスケを見る→サスケが手を広げてナルトとハグ。会場👏🏻
良かったねー!となる可愛い一幕でした。