重力ピエロ 2017
「重力ピエロ」、読みました。
最近よく伊坂さんの本を読んでいますが、彼の作品はなんだか感想を書くよりも引用がしたくなります。
遺伝子の話に芸術の話と、興味をひかれる会話がたくさんあって楽しかったです。
相変わらず登場人物達も個性的で面白かった。
まず、主人公2人の父親がいい。
いい。としか良いようがないんだけど、とにかくいい。
最後はショックでした…
彼のセリフには感嘆させられるものが多かったです。
「おまえは俺に似て嘘が下手だ。」のシーンは感動。
主人公のスプリング兄弟。
変わりものなんだけど、むしろそれがリアルで実際にもこういう人なら居そうだなって感じでした。
犬殺しはどんなに甘く見積もっても死刑、目には目を。
このあたりは私もこれに近い考えなので、春の考えは読んでて清々しました。
極端なんですけどねー 笑
あとは…どうでもいいけど最新の方に出てきた女性がかっこよかった。こういうギャップはいい 笑
「クロイツェル・ソナタ」の、『性を否定するなら、~われわれはいなくなっちゃうじゃありませんか。』『じゃ、なぜわれわれが、いなければならないんです?』という会話が兄弟の会話で出てくるのですが、
これ作中ではユーモアになっているけれど、生物の全て行動の基盤は自分の遺伝子の存続することだという話を聞いた時にもやっぱり疑問に思うことです。
答えはどう考えてもわからないと思いますけどやっぱ不思議です。
・「悲劇の九割以上は勘違いから起こる。」
中盤までのもったいぶったような文章多っ!て泉水の閉塞感の表現でしょうか
あとは…真剣さがピエロに例られるシーンがあるのですが、この例えは斬新だけど納得させられたからすごい。