「3年A組 -今から皆さんは、人質です-」全話見た感想
「3年A組 -今から皆さんは、人質です-」
2019年秋からやっていた菅田将暉さん主演のドラマ。
予告で気になって視聴。
はじめは悪の教典とか、神様の言うとおりのようなイメージを持っていた。
言い方はあれですが不謹慎な痛快さ!!みたいな。
…実際、先生が時に楽しそうに、時に狂気的に生徒を痛めつけるぶっとんだテンションだとか、
生徒が刺された直後に流れ出す、楽しい学園もののような陽気なEDとか、そう感じる部分もありそれが面白かったりもした。
菅田さん怪演でしたね…すごい迫力だった。
しかし観終わった後のイメージは、これらとは全く違っていた。
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【以下重要なネタバレ含む】まだの方は観た後にぜひ。Huluでも全話配信してます。
この物語では、二転三転と状況が変わっていく。
毎回続きが気になるようになっており、引きが上手いドラマだなと思う。
また、犯人探ししながら観ているうちに、視聴者とドラマ内の人々がリンクして、皆が当事者になる構成で、よくできている。
これには最終回で気づき、やられた!と思った。
このドラマで、視聴者が一番やらかしやすいミスは、「疑わしい人を悪人と決めつけてしまう」ことだと思う。
自分はとあるトラウマから、極悪人にはぜっったい裏がある!!と疑心暗鬼になっていたのでなんとか柊先生は疑わずに済んだけれど(良いのか悪いのか)
でもほんと、途中で実は生徒のためでした!実は病で余命僅かです!実は彼は死ぬ気です!の3コンボ来たのはまーーた良い人がそうやって自己犠牲で死ぬのか😭!?と肝が冷えたぞ。
個人的な話になるけど自己犠牲には思うところがありすぎまして……
まあ柊一楓は自己犠牲的なんだけど、思い詰めはせず目的ありき、必要最低限の行動をしてくれてたようだったのでホッとした。(屋上のシーンとか)
あと彼に、さくらが先生に、「もうやめて」「先生が自己犠牲をすると私が辛い」旨のことを言ってくれたのには救われた気がしたな〜
そういう人にはそれを言えるのと言えないのとでは、受け手にとっても言った本人にとっても心持ちが大違いだと思うので…。
さて、気になる本当の黒幕は、
なんとSNS。
これは予想できなかったな〜
気丈だった景山澪奈の死の真相も、なるほどという感じ……
真相を知ってみると、同じように煽られた武智先生の姿はその時の彼女そっくりに演出されていた。
ここ含め、最終話の伏線回収がすごいので、途中で観るのを止めている方はぜひ最後まで観てほしい。
このドラマは、SNSの無責任な悪意に警鐘を鳴らす内容だったよう。
熱血教師の訴えに、作中の人らが反応したように「何言ってんだこいつ」と感じる人も少なくないだろう。
ただ、作中でそういう人が愚かだと断定して書かれていることで、同じことを言おうとした人はそれが頭をよぎり、抑止力になるだろう。うまいな〜。
あとは関係ないけど、「ヒーロー」が、まさしくヒーローという記号として登場するのも胸熱でしたね。
3年A組は、ヒヤヒヤする場面、シリアスな場面も多かったけど、最終的に先生の結末含めて大団円と思える内容だった。意外であり、また良かったなと思う。
現在、Hulu 限定で番外編を観られるようですね。
楽しみに観ようと思います。
全話配信してるので、見逃した方もぜひ〜
そういえばサントラの中に、死の舞踏に似た曲がある気がして毎回気になった。
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